サドルの高さ
自転車にまたがって、ペダルが一番下になった時に少し膝(ひざ)が曲がるくらいの高さが最も脚の筋肉を使えて、効率よくペダルをこげます。
このくらいのサドルの高さだと、地面に足をつけた時につま先立ちになると思いますが、必ずしもこの高さにする必要はないので「これでは足がつかなくて不安だ」「しっかり地面に足をつけたい」という場合は、もう少しサドルを低くしてください。
止まることが多い街乗りでは地面に足が着かないと危険なので、自分で安心できるサドルの高さにするのが一番です。
正しいフォーム
- 力まずリラックスした状態で、軽く脇(わき)をしめる。
- ※スポーツ自転車の場合は、前傾姿勢になるので肘(ひじ)がピンと伸びがちですが、のびていると疲れるし痛めるのである程度ちからを抜きます。
ペダルのふみ方(こぎ方)
- ペダルは「指と土踏まずの間」または「親指の付け根のあたり」で踏む。
- ペダルをこぐ足は、踵(かかと)を少し上げるか平行になるようにしてペダルをこぐ。かかとを下にしてこぐと、力の効率が悪く脚を痛める原因にもなる。
- ペダルをこぐ時は、時計の12時から9時のあたりで力を入れると効率的にペダルをこげる。
ギア(変速ギア)について
スポーツ自転車や一部のママチャリには変速ギアがついています。
変速ギアとは、登り坂など坂の傾斜によってギア(歯車)を変えることで、上り坂でも軽い力で登れるようになるものです。
複数のギアを変えることでペダルを1回こぐ時のタイヤの回転数を変えます。
ペダルを1回こいだ時のタイヤの回転数が多いとペダルが重く、ペダルを1回こいだ時のタイヤの回転数が少ないとペダルは軽くなります。
変速ギアは手もとで変えられるものがほとんどで、ハンドルに取りつけられた輪状のものやレバーのものがあります。
ママチャリやそれに近いスポーツ自転車などは3段ギアのものが多く、本格的なスポーツ自転車になると20段ギア以上のものがたくさんあります。
変速ギアには内装と外装の2種類あり、内装は多くても8段ギアまでで、それ以上の変速ギアになると外装になります。
内装は切り替えられる段数が少なくママチャリや初心者向けのスポーツ自転車に使われます。本格的な性能ではない分、特別メンテナンス(手入れ)する必要がなく安価で初心者向きです。
一方、外装の変速ギアは多段変速で状況によってたくさん切り替えられるので、主に本格的なスポーツ自転車に使われます。外装ギアの場合はメンテナンスをしないとギアの切り換えがスムーズにできなくなるので、こまめにメンテナンスする必要があります。
基本的なギアチェンジ(シフトチェンジ)の方法
〜足が太くならないために〜
登り坂では軽いギアを使い、平坦な道では登り坂よりも重いギアにするのが基本です。
重いギアはタイヤの回転数が多いので、ペダルをたくさんこがなくても進みますがペダルが重いので筋力トレーニング(ウエイトトレーニング)のように脚に負担がかかり脚が太くなります。
さらに疲労で脚がパンパンになるのが早くなり、ひざへの負担も大きく痛めやすくなります。
軽いギアはタイヤの回転数が少ないので、シャカシャカとペダルを多めにこぐことになりますが、ペダルが軽いのであしやヒザへの負担が少なく痛めにくくなります。さらに足が引き締まって細くなります。
ある程度重いギアの方が、ペダルをあまりこがずにぐんぐんと前に進むので重いギアにしてしまうかもしれませんが、軽めのギアでマラソンのようなテンポでペダルをこぐと足は引きしまっていきます。初めは難しいかもしれませんが、意識してこいでいるとだんだん慣れてくると思います。
ギアの選択については好みですが、軽めのギアを使うとひざを痛めにくく脚も疲れにくいので、ロードバイク(スポーツ自転車)上級者は軽めのギアで走ることが多いです。特に距離が長ければ長いほど重いギアでペダルをこいでいると、ひざを痛めやすくなり脚も疲れやすくなるのでおすすめできません。
ギアチェンジでペダルを一定に保つ(ギアチェンジのコツ)
上り坂でも平坦な道でも、ペダルをこぐ回数もペダルをこぐ力も一定にします。ペダルをこぐテンポも力の入れ具合も常に同じになるようにすることが基本です。
立ちこぎ
立ちこぎは座りこぎ(座ってペダルをこぐこと)と使う筋肉が違うので、登り坂などでは立ちこぎをうまく使うと筋肉の疲れをおさえることができます。